家電製品の選び方と買い方

冷蔵庫の選び方

最終更新日 2018年10月19日

冷蔵庫とは

冷蔵庫とは食料品を冷却、または冷凍し保存するために使用する家電製品です。冷蔵庫は長ければ10年以上使う家電製品ということもあり、なかなか購入する機会がありません。

一人暮らしを始める、または新居で新しい生活を始めるときなどに新しい冷蔵庫を購入する機会がありますが、冷蔵庫は一度買ったら長く使い続け、気軽に買い替えできるような物ではありませんので、家族構成や使用用途等をよく考えて、じっくりと選びたいです。

使用用途と冷蔵庫

冷蔵庫には使用用途に応じて幾つか種類があり、構造が違います。一人暮らしや個室部屋で使うのに適した小型タイプの冷蔵庫から、大家族向けの大型冷蔵庫まであります。

まず冷蔵庫を使用する人数(家族人数)を考えて、冷蔵庫を選ぶところですが、生活スタイルも考えて選びたいです。例えば一人暮らしの方でも、友人や客人を招いて手料理を振舞う機会が多ければ、大型の冷蔵庫があったほうが便利です。

他に、たいていの冷蔵庫では、中が冷蔵室と冷凍室、野菜室の3つに分かれています。自分にとってそれぞれがどの位置にあると便利なのか、またどの容量が多いほうが便利なのか考えて選ぶ事も使用用途によっては重要になってきます。例えば、冷凍室はあまり使わず、野菜室をよく使うのであれば、上から冷蔵室、野菜室、冷凍室の順番に分けられていると使いやすいです。

容量(L)の選び方

容量の目安

冷蔵庫は、どれだけの量の食材を入れられるかは容量で決まります。冷蔵庫の容量の目安は、以下の式となります。

70L X 家族人数 + 100L(常備品容量) + 70L(予備容量)

ただし、5人家族として上記の式で容量の目安を計算すると 500L を超えてしまい、製品の選択がかなり限られてしまいます。また、さらに家族人数が増えると、計算結果の容量を満たす製品は見つからなくなってしまいます。そのため、家族構成が増えてくると、容量の目安として式は使えなくなります。

容量には余裕を持たせる

基本的に、上記の式で計算された容量の目安よりも、容量が大きい冷蔵庫を選びたいです。なぜなら食材のまとめ買い等の可能性もあるでしょうから、少し余裕のある容量の冷蔵がある方が便利です。また将来家族が増えること、お客や友人を招いての食事等も考えて、容量は余裕を持たせておくと、役立つ事もあります。

年間消費電力量も考慮する

冷蔵庫は、容量が大きいほど、それだけ冷やす力が必要になってきますので消費電力が上がると思われますが、必ずしもそうはなりません。なぜなら、各メーカーは、需要が望める容量が大きい冷蔵庫の開発に特に力を入れており、最新技術を積極的に採用して年間消費電力量を抑え、省エネ性を高めています。

そのため、年間消費電力量も考えて、設置スペースがあるなら、例えば家族構成が夫婦2人でも、450L クラスの冷蔵庫を選ぶのもありです。

各室の容量

冷蔵庫は、内部で冷蔵室や野菜室、冷凍室などに分かれており、その場合は各室の容量も仕様等に記載されています。冷蔵庫の全体容量が同じであれば、どの冷蔵庫も各室への容量配分は同じようなものですが、もし特定の室の容量が大きめの冷蔵庫を購入したいのであれば、この点もよく見ておく必要があります。

例えば、野菜を多く冷蔵しておきたい、または食材を大量に冷凍保存したいといったような使い方を考えているのであれば、重視したい室の容量が大きい冷蔵庫を選ぶと良いです。

サイズの選び方

設置予定場所に置けるか確認必須

冷蔵庫は、容量によってサイズが異なり、容量が大きいほどサイズも大きくなります。冷蔵庫は、容量を考えて選ぶ必要がありますが、サイズにも注意して選ぶ必要があります。

特に容量が大きい冷蔵庫を選んだ場合は、冷蔵庫のサイズを必ず確認し、設置予定場所のスペースに設置可能かどうか確かめる必要があります。もし、冷蔵庫のサイズの確認を怠ってしまうと、冷蔵庫の高さや奥行きが設置スペースに合わなくて、自分のイメージ通りに冷蔵庫を設置できない場合があります。

放熱スペースの考慮も必要

自宅の冷蔵庫を置く場所のスペースを測る際は、冷蔵庫の放熱のために設置スペースに余裕が必要という事を抑えて測る必要があります。冷蔵庫と壁との間の距離が、だいたい左右 2〜3cm 以上、背部 2〜3cm 以上、上部 5cm 以上あれば大丈夫です。冷蔵庫の仕様等に記載されている冷蔵庫のサイズには、この放熱スペースも含まれていることもあります。

室内の通路、入り口のサイズにも注意

冷蔵庫は、特に容量が大きい製品だと、住宅によっては室内の通路や入り口を通る事ができない場合があります。また、集合住宅であればエレベーターや階段によっては、冷蔵庫が通れない場合があります。

そのため、冷蔵庫を選ぶ際は、設置する場所のスペースだけでなく、設置場所へ到達するために冷蔵庫が通る必要がる所も確認し、室内の入り口や通路等を通れるか事前に確認が必要です。

ドアの開く方向の選び方

冷蔵庫には、ドアが左開き、右開き、フレンチドア(観音開き)、両開きタイプがあります。自宅の設置場所に合わせて選ぶ必要があります。特に冷蔵庫を壁際に設置する場合、ドアの開く方向をよく考えて選ぶ必要があります。右側に壁がくるように冷蔵庫を設置する場合は右開きを、左側に壁がくるように冷蔵庫を設置する場合は左開きの冷蔵庫を選ぶと便利です。

他に、来客の方に冷蔵庫の中身をみられたくないといった事情もあるなら、両開きだと便利です。

年間消費電力(kWh)の選び方

冷蔵庫は、1年中絶え間なく電力を消費する家電製品です。省エネを意識して、電気代を抑えたいのであれば、消費電力が低い冷蔵庫を選びたいです。

冷蔵庫の仕様等には、1年間に消費する電力量の目安として、年間消費電力が書かれています。この値に約22円(1kWhあたりの電気代)かければ、1年間の電気代の目安が出ます。

年間消費電力が小さい方が、冷蔵庫の使用で年間にかかる電気代が安くて済みますが、冷蔵庫の容量が小さいほど、年間消費電力が小さいというわけではないことに注意したいです。特に容量 400L を超える大容量冷蔵庫と、約 370L ぐらいの冷蔵庫、またはそれ以下の冷蔵庫を比べると、前者の方が年間消費電力量が小さいことが多いです。

これはメーカーが 400L 以上の大型冷蔵庫に力を入れているので、積極的に最新技術を取り入れ、省エネ化してるからだと思われます。つまり年間消費電力を抑えようと容量が小さめの冷蔵庫を選んでも、容量が大きい冷蔵庫の方が年間消費電力が小さいということがあるということです。特に価格が高い最新機能搭載の冷蔵庫は、省エネ性がかなり重視されており、年間消費電力が小さいです。

冷蔵庫を購入するとき、それほど容量が必要なければ、容量を小さめの冷蔵庫を選びたいところですが、購入後の電気代の差も考え、余裕のある容量となってしまっても年間消費電力が小さい冷蔵庫を選ぶのもありです。

付加機能

冷蔵庫は、しっかりと食材を冷やしてくれる事が重要であり、どの冷蔵庫を選んでも冷える能力に差は出ないと言って良いです。そのため、冷蔵庫の差別化はしづらい方ですが、各メーカーは様々な付加機能を搭載して差別化を行い、より便利な冷蔵庫を製造して販売しています。

以下は、主な付加機能の一覧です。

項目 特徴
マイナスイオン機能 主に大容量冷蔵庫の価格が高めの高級機に搭載されています。マイナスイオンには、脱臭や除菌、または食品の鮮度を保つ効果があります。
自動製氷 水を給水するだけで、自動的に氷を作ってくれる機能です。氷のトレーを出し入れする作業、またうっかり氷の作り忘れがなくなるので便利です。